Flow Assurance

流動健全性 (Flow Assurance) 評価ソフトウェア

石油・ガスビジネスにおいては、安全かつより低コストでの生産システムの設計が求められます。昨今複雑化する坑井設計やパイプライン・ネットワークにおける流動健全性 (Flow Assurance) 評価は、生産システム設計において必要不可欠なものとなっています。シュルンベルジェは包括的な流動健全性評価を実現するため、定常多相流シミュレータであるPIPESIM、非定常多相シミュレータであるOLGAを提供しています。

PIPESIM - Steady-state Multiphase Flow Simulator
定常多相流動解析により、坑井やパイプラインの設計、操業の最適化を実現します。
OLGA - Dynamic Multiphase Flow Simulator
業界標準の非定常多相流解析シミュレータにより、非定常流の引き起こすリスク評価が可能です。

PIPESIM

石油・ガスビジネスにおいては、地下の油ガス層から生産設備まで、安全かつ低コストな流体システム設計が必須となります。更に操業においては、最適な流動条件の達成がプロジェクトの経済性・安全性に大きく寄与します。定常多相流シミュレータであるPIPESIMは、過去30年以上にわたり、ガス・油・水3相の力学的流動モデル・熱収支モデリング・総挙動モデリングにおける最新鋭の科学・技術を取り入れ続けてきました。これらの技術が蓄積されたPIPESIMは、坑井からパイプライン・ポンプやコンプレッサー等の各種設備・生産施設まで、包括的な設計・操業の最適化を可能にします。更にPIPESIMを用いることで、これら設計・操業最適化の中で、リキッドローディングやスラグ評価・ハイドレートやワックスといった固相析出リスク評価など、流動健全性 (Flow Assurance) 評価を実現し、より安全かつ低コストなシステム設計・操業を達成できます。

PIPESIMでは直観的なGUI上で坑井やネットワークモデルを構築できます。さらにESRI-GISマップサービスとの連携により、坑井や生産設備・パイプラインのジオメトリや標高情報を取得可能となり、モデリング作業の効率化を実現します。またPython用APIも兼ね備えており、より効率的なモデリングや生産挙動の感度分析、不確実性評価も可能となります。

Graphical element
OLGA

OLGA

生産システム設計・操業におけるリスク評価・最適化においては、時として更に深い多相流動への理解が必要となります。OLGAは坑井やパイプライン内において発生する定常流・非定常流の多相流動解析を実現するシミュレータです。これにより、スタートアップやシャットダウン・バルブ開度の変化やランプアップ/ランプダウンといった、操業に伴う流動の時間変化を解析することが可能となり、以下のような評価をより詳細に実現できます。

  • スラグやサージの発生・そのサイズの定量評価
  • スラグキャッチャーやセパレータのサイズ決定
  • ハイドレートやワックス等の固相析出リスク評価
  • 緊急時対応計画の策定
  • スタートアップ・シャットダウン・ピギングといった操業上の健全性評価

精緻な物理モデルと相関式を組み合わせたOLGAのエンジンは30年以上にわたり改良が積み重ねられ、現在もその開発・改良は続けられています。大規模フローループ実験施設での実験・操業会社から提供される現位置での生産データを踏まえ、より精度の高いシミュレーションを実現すべく、その改良は進められてきました。石油メジャーやエンジニアリング会社が参加するOLGA Verification and Improvement Project (OVIP) により、世界最大のデータベースがフィールドデータやラボ試験と共に進化を続け、OLGAのエンジンは今なお進歩しています。

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