シュルンベルジェ株式会社(SKK)は、シュルンベルジェの日本におけるテクノロジーセンターとして、1985年に設立されました。そのキャンパスは、神奈川県相模原市の閑静で自然豊かな環境にあります。従業員は常に安全を第一優先とし、よく整備された快適な社屋で業務に従事しています。
ワイヤーライン製造部は、石油・ガスの開発において重要なプロセスである抗井内ワイヤーライン検層に使用される機器を製造しています。卓越した技術を持った製造現場チームが、音響測定から光学分析測定、抗井間通信、そして地震波測定まで、幅広い高性能機器の製造に取り組んでいます。当社の製品には、SLBが全社的に推進している脱炭素化の鍵となる製品も含まれており、極めて厳しい高温高圧の環境下でも最高のパフォーマンスを発揮できるよう、品質と耐久性に徹底的な注意を払いながら、製品を世界中の現場に供給しています。
掘削同時検層機器製造部では、油井の掘削時に使用される計測機材であるLWD(Logging While Drilling)機器や、掘削泥水圧を活用した地下との通信機能を備えたMWD(Measurement While Drilling)機器など、主に掘削同時検層に必要な大型の製品を取扱っています。
製品ラインナップには、従来当社が得意としている音響計測を行う機器、音響計測に加え電磁気計測による画像化も可能にする機器や、方位・傾斜計測、ガンマ線計測、及び地層の比抵抗の計測を行う機器などがあります。これらの製品の製造を通じて、将来も石油・ガスの開発だけでなく、脱炭素社会に必要な製品を世界に供給し続けます。
センサ製造部は、圧電効果を有する単結晶水晶を用いた高温高圧圧力センサ製品を、30年以上の長期に亘り生産しています。数多の類似製品と比較し、我々の製品はその圧力分解能の高さが卓越しており、全ての温度圧力範囲内で定格圧力のサブppmの実力を有しています。これには世界最高レベルの研究、開発、製造技術、材料調達などの高度な調和が必要であり、ここ日本での成功事例の一つと言えます。
製造現場においては、水晶材料の加工、成膜などの微細プロセス、電子基板の試験、圧力校正などほとんど全ての工程を社内で実施しています。我々が製造した圧力センサは、日々石油・ガスの検層現場等で使用されています。その中には、SLBが全社的に推し進める脱炭素化に貢献する、環境負荷の少ない検層手法にも多く採用されています。
基板製造部は30年以上の経験を持ち、高性能な電子基板を世界中の現場や海外のSLBテクノロジーセンター向けに製造・提供しています。当社は電子基板製造に必要な知識と技術を備え、電子部品の調達と保管から生産プロセスの確立・実行まで幅広いサポートを提供しています。基板製造ラインは、製品が高温高圧の環境下でも高い信頼性を維持するために最先端の技術を使用し生産・検査を行っています。当社は製造業務だけでなく、海外のSLBテクノロジーセンターに対しても、設計改善などのアドバイザリー業務を含むトータルサービスを提供しています。さらに、SLBが全社的に進めている脱炭素化に向けて、環境負荷の少ない生産方法へのプロセス変更にも積極的に取り組んでいます。
当社テクノロジーセンターで製造される製品は、厳格な品質基準に従って製造業務が行われています。これらの基準は、ISO9001認証規格に基づくものや、SLBが独自に設定したものが含まれています。全世界のSLBセンターで共通に使用される標準作業手順書を導入し、製品の企画、設計、製造から保守までの社内業務を標準化し、効率的に進めています。品質保証部門の一環であるCAT(Customer Acceptance Test)では、現場の立場で製品をテストすることが主な役割です。このため、フィールドと同等の設備(やぐら、ウインチなど)が備えられ、SKKから出荷される製品の品質保証に重要な責任を果たしています。また、安全管理も現場と同様の水準で遂行されています。