Symmetry
プロセスシミュレータ
製油所、化学プロセスから、燃料電池などの熱エネルギーシステムに至るまで精度の高いモデリングツールを提供しています。
近年、化石燃料に代わる代替エネルギーとして、バイオマス、グリーンアンモニア、地熱発電など、低炭素燃料、再生可能エネルギーの利用技術の開発が進められています。プロセスシミュレータSymmetryは、熱プロセスに適用可能な単位操作を装備し、また様々な物性計算機能を有しており、熱プロセスの解析に適したツールです。
SymmetryではCO2分離回収(DAC: Direct Air Capture) 、アミン吸収、グリーンアンモニア、燃料電池 (SOFC/PEM) 、水電気分解 (SOEC) 、ガス化 (コーク・バイオマス・都市ごみ) などの新エネルギー分野のモデリングが可能です。
Symmetry は、熱力学的に健全なシミュレータを構築する、という理念のもと、物性パッケージの開発に注力し開発されたプロセスシミュレータです。この結果、広い産業分野で使用されるようになり、特に天然ガス分野では高い評価を受け、GPSA のEngineering Data Book にデータの提供を行っています。活量係数モデル型のバイナリパラメーターを有する状態方程式モデル Advanced Peng Robinson For Natural Gas 2 (APR FOR NG2) は、水などの極性物質を含んだ広い系への適用が可能です。
地熱水など100°C前後の比較的低温の熱源からの熱回収にカリーナサイクルが利用されています。Symmetryはアンモニア/水二成分系に特化した物性パッケージ”Kalina”を有しており、カリーナプロセスの最適設計、最適運転に有効です。
では、燃料が持つ化学エネルギーを直接電気と熱に変換する燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel CellとPEM:Proton-Exchange Membrane) と電解セルに電気を供給することで 水蒸気を酸素と水素のイオンに分解し水素イオンを水素分子として回収する水電気分解(SOEC:Solid Oxide Electrolysis Cell) のモデリングが可能です。
Symmetryは燃料電池の周辺機器であるコンプレッサー、タービンなどの周辺機器のモデリングも容易に行うことができます。
Symmetry の Advanced Peng Robinsonモデルは、高精度の水素物性推算手法です。
水素自動車への水素充填時の発熱現象を適切に表現することができます。
CO2フリー燃料、水素キャリアとして、アンモニアが注目されています。Symmetryでは、アンモニアの原料である水素製造プロセスモデリング、アンモニア製造プロセスモデリングが可能なため、アンモニア製造からガスタービン発電にいたるまで、総合的なプロセスモデリング、経済性評価をすることができます。
エネルギー源を国外に依らず、非常時でも安全なエネルギーであることから、木質バイオマスは貯蔵可能エネルギーとして注目されています。Symmetry は物性パッケージ ”Gasification” を有しており、石炭、バイオマス、都市ゴミの熱力学的なハンドリングが可能です。